2020.10.21

CARS

【メルセデス・ベンツ300TE(1992) 長期レポート ♯43】デニムの青が味わい増すように


過去13年間分の雑誌記事をWEBで再掲載している連載です。毎週水曜日12時更新。


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デニムの青が味わい増すように

今月の走行距離は1790㎞。毎月2500㎞〜3000㎞を走る担当者としては異例とも言える短さだ。これは担当者がなかなか家に帰らなかったわけではなくて、取材用の広報車に乗る機会が多かったからだ。メルセデス・ベンツE63AMG、同E250、BMW M5、同523i、ジャガーXFR、アウディA4、フォード・マスタング。こんなに素晴らしい最新モデルから乗り換えても、"ガッカリしない"ところが44号車の素晴らしさである。1992年型だからもちろん古い。しかし、44号車に乗ると古さも"味わい"だと感じるのだ。


「ブルー・ジーンズの青は褪せていくほど、味わいが増す」などと言うけれど、ジーンズが長持ちしなければ、色の変化は味わえない。耐久性に優れているモノだからこそ、時間の経過を楽しむことができるのである。メルセデス・ベンツのミディアム・クラス、W124型は「最善か無か」の考え方が反映された逸品であると言われた。20年経ったいま、それを証明しながら走行しているのかもしれない。


文=荒井寿彦(ENGINE編集部)


■44号車/メルセデス・ベンツ300TE
MERCEDES-BENZ300TE
購入価格:168万円
導入時期:2008年9月
走行距離 3万4570km+14万9567km


2008年にENGINE編集部は「長期テスト44号車」としてメルセデス・ベンツ300TE(1992)を購入。1984年にデビューしたこの124型は「消耗部品をちゃんと交換していけば新車同然の状態で長く使える」と言われた名車で、それを検証すべく連載スタート。購入時の走行距離が3万4000㎞だった44号車は、12年後の2019年に走行距離30万キロを突破し、いまだ現役です。


(ENGINE2012年7月号)

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文=荒井寿彦(ENGINE編集部)

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