2020.06.22

WATCHES

ENGINE編集部が推す、2020年新作時計|ミドー

MIDO/「コマンダー」の魅力を高める2通りのグラデーション

ミドーのスポーティな時計の中でも1959年から続く「コマンダー」はアイコンのひとつ。その新作でまず印象的なのは、70年代のオリジナルデザインを踏襲する「コマンダ ー シェイド」のブルーダイアル。ブラックのケースとブレスレットから浮かび上がるグラデーションのブルーの神秘的な美しさが格別だ。そしてまさに「グラデーション」と名付けられた新しいラインも加わった。特徴は中央から外に向かってグラデーションが施されたアクリル製のダイアルを通してメカニカルムーブメントがほの見えるところ。「透け」の新たな手法としてこれは注目したい。



コマンダー ブルーシェイド

旧ロゴのダイアルやモノコック構造のケース、ケース一体型のミラネーゼブレスレットなどは1970年代に発表された「コマンダー」が原型。37㎜ケース、アクリルガラスの風防もレトロ感を強調。自動巻き、パワーリザーブ最大80時間。ステンレススティール、5気圧防水。税別10万7000円。


 



コマンダー グラデーション

今年誕生した「コマンダー グラデーション」は、特徴的なインデックスや針のデザインは変えずに、グラデーションのアクリルダイアルからムーブメントが垣間見える新しいデザインを導入。自動巻き、パワーリザーブ最大80時間。ステンレススティール、5気圧防水。税別11万4000円。


 


時計ジャーナリスト・菅原 茂はこう見た! 

メカニズムをもろに見せる一般的なスケルトンとは異なり、うっすら部分的に見せ、なおかつ両面無反射加工で光の透過性を高めたサファイアクリスタルの風防によって “うっすら見せ” を強調した「コマンダー グラデーション」の発想とテクニックが実におもしろい。


ENGINE編集部・前田清輝はこう見た!

アイコンとも言える「コマンダー」シリーズをヴィンテージスタイルの踏襲と新たなアプローチの2方向から発信。根底にあるコンセプト、ルーツは同じはずなのに、こうして見ると全く異なるモデルに感じるのが興味深い。同時にやはり色は時計に新たな個性をもたらすと実感。


文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)
(ENGINE2020年7・8月合併号)

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