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WATCH 2020.5.31 

復刻モデル続々登場! “機械は最新、外装はより忠実に” がキーワード

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毎年、数多くの新作時計が発表される中、常に注目を浴びるのが歴史的名作の復刻モデルだ。今年発表された新作においても、魅力的な復刻モデルが続々と登場している。

現代においても色褪せない輝きを放つ歴史的傑作

そんな人気の復刻モデルだが、一口に「復刻」といっても様々な腕時計が存在する。例えば古いものだと、19世紀に誕生したポケットウォッチ(懐中時計)のダイアルや表示機能を再現したモデルがあるかと思えば、大戦中のパイロットウォッチやモータースポーツで活躍したクロノグラフに、近いところでは1970年代のデジタルウォッチまで。モチーフとなるオリジナルモデルは、時代もタイプも実に幅広いのだ。

それだけに熱心な時計ファンはもちろん、オリジナルモデルの存在を知らない人も、今も色褪せないデザインに魅了され、その人気は高まるばかり。もはやトレンドを超え、ひとつのジャンルを確立しているといっても過言ではないだろう。

ただ、その「復刻」においてここ数年、時計各社が注力しているのが、オリジナルに忠実な外装だ。ケースのサイズやデザイン、仕上げなどまさに瓜二つ。ただし、素材や加工精度は最新のものだけに、質感はオリジナルを凌駕する素晴らしさだ。加えて、中の機械(ムーブメント)においては、脱進機にシリコンを用いるなどして、パワーリザーブを伸ばしたり、耐磁性や精度を高めた最新のものを搭載しているのだから実用性も抜群だ。

ヴィンテージの雰囲気を漂わせた優れたデザインに高い質感と実用性。これらを併せ持つのだから、人気があるのも当然だといえよう。

ZENITH エル・プリメロ A384 リバイバル/1969年に世界初の自動巻きクロノグラフ・ムーブメント「エル・プリメロ」を開発したゼニス。この新作は、同年の搭載モデルのなかでケースやブレスレットのデザインがとりわけユニークな「A384」を復刻。細部に至る忠実な再現も最新技術の賜物だ。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径37mm、5気圧防水。税別88万円。

完売必至! 2020年ENGINE編集部注目の復刻モデル

今回取り上げた注目の復刻モデルにおいて、ケースやデザインにおけるオリジナル再現度の高さはさることながら印象的なのがブレスレットやストラップへのこだわりだ。ゼニスの「エル・プリメロA384 リバイバル」は、なによりもムーブメントがエル・プリメロという傑作であることが大前提ではあるが、ブレスレットが素晴らしいのだ。中央にコマの“抜け”を設けたデザインが特徴的なオリジナルの「ラダー」ブレスレットを忠実に再現。発表当時のトレンドは時代を超えてスタイリッシュさを手元にもたらすだけでなく、最新技術が生み出した着け心地とその質感を体験すれば虜になること間違いないだろう。オリジナルを知らずともブレスレットに魅せられて購入する人も少なくないはずだ。

SEIKO プロスペックス セイコーダイバーズ 55周年記念限定モデル SBEX011/1968年に発売され、1970年に植村直己がエベレスト登頂に携行したモデルのデザインを復刻。ワンピース構造の防水ケースや4時位置リュウズも独特。ムー ブメントは自動巻き8L55を搭載。エバーブリリアントスチール、ケース直径44.8mm、300m防水。1100本限定。税別70万円。7月発売予定。

そして、セイコーの「プロスペックス セイコーダイバーズ 55周年記念限定モデル/SBEX011」も、デザインに加えて毎時36000振動というオリジナルと同じハイビートのムーブメントを搭載していることが大きな魅力だが、ラバーストラップも見逃せない。当時のデザインをしっかり受け継いでおり、ファンにとっては「この仕様だからこそ、完全な復刻だ」と納得の仕上がりなのだ。

BREITLING AVI REF.765 1953 リ・エディション/オリジナルは、1953年に発表された「コ・パイロット」の名で知られるクロノグラフ「Ref.765AVI」。今回の復刻では、ケースからアラビア数字を配したダイアルのディテールに至るまで忠実に再現し、搭載するCOSC認定クロノメーターの自社製ムーブメントB09は当時と同様の手巻きとなっている。パワーリザーブ約70時間。ステンレススティール、ケース直径41.0㎜、3気圧防水。税別90万円。
HAMILTON ハミルトン PSR/現代のデジタルクオーツムーブメントは、時刻表示が常時点灯になり、3時位置のプッシャーは時刻表示の明るさ調整用に。18Kゴールドで発表された初期モデルの雰囲気をイエローゴールドPVDステンレススティールで再現するモデルは1970本限定で特製ボックス付き。税別12万円。下は非限定のステンレススティールモデル。税別9万円。ともにケース縦34.7㎜×横40.8㎜、10気圧防水。6月発売予定。

また、昨年に続いてデザインはもちろん、あえて手巻きのムーブメントを採用するなど徹底してオリジナルの再現を追求したブライトリング。そして、ハミルトンとしては初のデジタルモデルの復刻は、どちらもブランドの個性とこだわりを色濃く反映した現代の傑作の誕生であると同時に新たな復刻トレンドの可能性を感じさせる。

文=前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)

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