2020.04.29

CARS

フェラーリの新型フロント・エンジン・クーペ、日本上陸! ローマの日本初お披露目

ラ・ヌォーヴァ・ドルチェ・ヴィータを謳う、フェラーリのV8搭載新型クーペがやってきた。1950~1960年代にかけて花開いた、自由に満ちたライフスタイル、La Dolce Vita=甘い生活。その気風を現代に蘇らせることをコンセプトに生み出されたフェラーリの新しいV8フロント・エンジンの2+クーペ、“ローマ”。2019年末に発表されたこの流麗な新型クーペが日本上陸を果たし、プレス向けの説明会が開かれた。

ノーズ内奥深くに沈み込むように搭載されるドライサンプ式の3855ccV8ツインターボ過給エンジンは、現行型V8搭載モデルのそれをアップデートし、車両コンセプトに合わせて最適化したもので、最高出力620ps/5750~7500rpm、最大トルク77.5kgm/3000~5750rpmを生む。リア・アクスルに置かれる変速機は新開発のデュアルクラッチ式8段自動MT。内部構造の小型化、潤滑システムのドライサンプ化などによって軽量化を果たしている。クラッチは軽量化すると同時に最大受容トルクを引き上げるなど改良は多岐にわたる。オールアルミ製のフレーム・シャシーは70%が専用設計となり、入念に軽量化されているという。

見せ場のひとつがインテリア。タッチ・センサー式スイッチが大胆に導入され、インターフェイスは刷新されている。シフト選択スイッチもプッシュ・ボタンを止め、MTのシフト・ゲートを模したスライド式に置き換えられている。フェラーリお得意の電子制御技術はいっそう進化して、運動性能制御、運転支援制御の隅々に行き渡っている。また、空力付加物を嫌うのはいつものことながら、リアには電子制御式アクティブ・スポイラーが忍ばせてある。クーペ・ボディの室内は2座+補助席という構成。人が座るためというよりは、コートやバッグなど身の回りの物を置くためのスペースという扱いだ。フェラーリは2+2とは呼ばず、2+と表現する。

1960年代のスポーツ・クーペ、グランド・ツアラーを彷彿とさせる緊張感に満ちた柔らかな曲面に覆われたスタイリングは、この新型クーペ、ローマの見せ場のひとつだが、それ以上に目を惹き付けるのは、その室内だ。インフォテインメント系を筆頭に各種インターフェイスは刷新され、新時代に突入したことを強く印象付ける。日本での車両価格は2682万円である。

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文=齋藤浩之(ENGINE編集部)

(ENGINE2020年6月号)

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