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CAR 2020.3.1 

【試乗記】ポルシェ911♯30 良いことも困ったこともいろいろあります お尻とタイヤと本の話

苦あれば楽ありの人生の縮図みたいだと思えてきた。79号車のポルシェ・ライフ。今月は3つのお話です。

79号車が一番カッコ良く見えるのはなんといってもリア・ビューだ、と担当者が思っている話は前にも書いたけれど、グラマラスなお尻こそが最大のアピール・ポイントだ、と改めて実感させてくれたのが、上の写真。

992型のカレラ4Sに国内初試乗した際に並べて撮ったものだが、2台をじっくりと見比べていただきたい。ワイドさについては新型が勝っているが、バランスについてはどうか。縦スリットのエア・インテークも細くモダンなLEDのガーニッシュも2本のエグゾースト・パイプも、すべてが少し高い位置に付いている新型は全体的に腰高感が強く、79号車に比べるとどっしりとした落ち着きに欠ける。デザインのまとまり具合としては79号車に軍配が上がると思うのは担当者のひいき目だろうか。79号車のお尻は大きいだけではなくバランスが良くて美しい、と再確認できたのが今月の良いこと。

9月下旬に開催されたドライビング・レッスンで筑波コース1000を走って、すでに減っていたタイヤにとどめを刺してしまった感じだ。リアは左右ともツルツル、左フロントに至ってはブロック飛びのような症状まで出始めている。

筑波サーキットはコース1000も2000も右まわりで左フロントに負担が掛かりやすいとはいえ、アンダーステアを出していたことも原因か。むろん、これでは走行はムリ。すぐに新タイヤに交換した。

困った方の話題は、ついにタイヤの寿命が尽きたことだ。ミシュラン・パイロットスポーツPS2の新品に履き替えてから1万6700㎞を走行。普通ならまだ使える距離かも知れないが、サーキットをかなり走っている点を考えると、よくぞここまでもってくれたと思う。写真でご覧のように、限界まで使い切った感じで、すでに新タイヤに交換。今度はコンチネンタルのスポーツ・コンタクト2をモニターで使わせてもらうことになった。詳細は次回で。

さて、もうひとつ良い話を。前にこのリポートで『101プロジェクト/ポルシェ911 996 and 997』という本を紹介したのを覚えておられるだろうか。それを自ら翻訳して出版したエンジン・ドライビング・レッスン会員で、997型カレラのオーナーでもある夏目紘平さんから、新しいポルシェ本が送られてきた。『PORSCHE 70 YEARS~ポルシェの70年~』というのが、それ。米国の自動車ジャーナリストのランディ・レフィングウェル氏が書いた大冊の翻訳本だ。356からミッションEまで、ポルシェ70年の歴史の中に燦然と輝く数々の名車とエピソードが美しい写真とともにまとめられている。贅沢なフレンチ・フォールドのカバーをつけた装丁も素晴らしく、秋の夜長にウイスキーでもちびちびやりながら読み耽りたくなる本だ。実は夏目さんはもう一冊、『101プロジェクト』シリーズの『ボクスター986 and 987』もこの夏に出している。こちらも987オーナーの私にとっては誠に有難い教科書のような本で、ことあるごとに参照している。

ポルシェ70年の歴史をひもといた本(右)と986&987ボクスターのメンテ本。どちらも版元はシースケープパブリッシング出版事業部。

79号車/ポルシェ911カレラ4S(996型)
PORSCHE 911 CARRERA 4S
購入価格(新車時):340万円(1244万2500円)
導入時期:2017年4月
走行距離(購入後):10万1695㎞(1万9310㎞)

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=望月浩彦(お尻)/神村 聖(走りとタイヤ)

(ENGINE 2019年12月号)

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