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WATCH 2020.2.7 

菅原 茂の「2020年、時計はこうなる!」

■菅原茂PICK UP!■

CHOPARD/ショパール L.U.C XPS ツイストQF

2針スモールセコンドを30度ずらしながら、日付は3時位置という"ひねり"の効いたダイアル、自社ムーブメントはカリテフルリエの認証を受ける高品質が秀逸。自動巻き。フェアマインド認証ホワイトゴールド、ケース直径40mm、30m防水。世界限定250本。税別234万円。

リアルな良品時計の拡大に期待。
機能はあくまでもシンプル、価格はリーズナブルが主流に。

2020年は波乱の年になりそうだ。スイスにとって重要な輸出先である香港を 筆頭にアメリカや中国、ヨーロッパ、そして中東も雲行きは怪しく、おまけに伝統の 時計見本市も迷走し、いよいよ改革の時期が到来したように思える。

このような状況で、今年はここ20年ほど脚光を浴びてきた高額なプライス、複雑精緻なメカニズム、独創的なデザインなどを特徴とする時計から「リアル」な時計への転換がいっそう鮮明になるに違いない。実際、良心的な価格で高品質な時計は明らかに裾野を広げつつあり、またヴィンテージ人気に見られるよう、流行や時代を超えたシンプルで飽きのこないデザインも勢いを増すばかり。各社が力を注ぐ実用的で洗練されたスポーツウォッチもリアルへの流れと無縁ではないだろう。加えて、時計ブランドの間で広がる地球環境への配慮や取り組みも、リアルな現実へと目を向けさせる。

今年の傾向を先取りする例を一つあげるなら、ショパールが昨年発表した「L. U.C XPS ツイスト QF」だろうか。デザインはいたってシンプルだが、自社製ムーブメントは最も厳格な品質基準のカリテフルリエに合格し、ケース素材には倫理的と される話題のフェアマインド認証ゴールドを採用する逸品。となると、ふつうなら思いきり高価でもおかしくないのだが、実際はリーズナブルと納得させられる価格だ。マーケティング手法に頼らず、誠実に良質な時計を作ることに専念したというこのモデルに混迷の年を乗り切る賢者の知恵を見る気がする。

菅原 茂(すがわら・しげる)
雑誌ENGINEでは2000年創刊からの最古参。時計は自分で買って使って楽しむのがモットーで、増えるばかり。最近トレイルラン用の多機能 ウォッチを買ったが、使いこなせずにいる。

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