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CULTURE 2019.12.27 

箱根駅伝から目が離せない 大激戦を制すのは?

第96回箱根駅伝が1月2日から始まる。前回は東海大の大逆転で終わったが、今回はさらなる激戦が予想される。元箱根駅伝ランナーである。スポーツライター酒井政人氏が、今回のレースの見どころを徹底解説。

文=酒井政人(スポーツライター) 写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ

前回は8区で東海大・小松陽平(写真)が22年ぶりの区間新記録で東洋大を逆転。両角速駅伝監督も予想していなかったというMVPに輝いた。東海大は11月の全日本大学駅伝で青学大とのアンカー勝負に完勝して、16年ぶりの日本一。鬼塚翔太、館澤亨次、阪口竜平、小松ら「黄金世代」が箱根駅伝で最後の戦いを迎える。

もうすぐ箱根駅伝がやってくる。前回は東洋大が往路V2を果たすと、復路では東海大が大逆転。46回目の出場で初優勝に輝いた。青学大も復路新で突っ走るなど、見応え十分だった。今回はさらなる大激戦の予感が漂っている。

レース序盤は創部9年目の東京国際大に注目したい。予選会をトップ通過すると、全日本大学駅伝で4位に入った。2区候補のエース伊藤達彦と1区か3区での起用が予想されるケニア人留学生のコンビが強烈。4回目の出場でトップを走る可能性を秘めている。 6年ぶりの総合優勝を目指す東洋大もレース序盤で抜け出したい。「学生長距離界のエース」と呼ばれる相澤晃は、三大学生駅伝で4大会連続の区間賞&3大会連続の区間新をゲット。箱根では2区で「日本人最高記録」の更新を狙っており、絶対エースの爆発力でリードを奪う。

東洋大とともに國學院大も往路のV候補に挙がる。前回往路3位のメンバー全員が残っており、10月の出雲駅伝で優勝。最大のストロングポイントが5区浦野雄平だ。前回は区間新記録を樹立したが、今回は1~2分のタイム短縮をターゲットにしている。「山の神」と呼ばれるような韋駄天ぶりを見せてくれそうだ。

総合力で勝負するのが東海大、青学大、駒大の3校。連覇を狙う東海大は主力4人を外しながら全日本大学駅伝を制した。復路にもエース級を残せる選手層の厚さが最大の武器となる。往路を好位置で折り返して、日本選手権3000m障害チャンピオン・阪口竜平らが残っている復路で逆転というシナリオを描く。青学大は日本インカレ5000mで日本人トップに輝いた吉(つちよし)田圭太、駒大は1万mで今季日本人最高記録を叩き出しているスーパールーキー田澤廉の区間で急上昇が期待できる。序盤から好位置につけて、優勝争いに食い込みたい。東海大・館澤亨次、駒大・中村大聖、國學院大・土方英和は埼玉栄高校時代の同級生。3人とも主将としてチームを引っ張る。土方は全国高校駅伝を走ることができなかったが、大学で急成長。出雲駅伝ではかつてのチームメイトである中村を逆転している。そんな人間ドラマも見逃せない。

箱根駅伝は自然との戦いもある。気象情報会社と契約して、データを提供してもらっている大学もあるほど。向かい風に強い選手、苦手な選手がいるため、天候で起用する選手や区間を変更することもあるのだ。10区間すべてが20km以上あるため、ヒーローはどこにいるのかわからない。1区間たりとも見逃せない。

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