カレンダー修正が1年に一度で済む特許取得の年次カレンダーを搭載。ケースやラグの基本デザインは「カラトラバ」のスタイルを踏襲。曜日と月名の横並び表示、24時間表示とムーンフェイズ表示の組み合わせなど、古典的な永久カレンダーから想を得る。自動巻き。ホワイトゴールド、ケース直径38.5㎜、3気圧防水。税別523万円。
2018年、ヘンリー王子とメーガン妃の結婚式の際に使われた「ジャガーEタイプ ZERO」は、1960年代の名車を忠実に再現した実はEV車。最も美しいと絶賛された流線形デザインと現代の先進テクノロジーとを融合した見事なクルマである。同じような例は時計の世界にも多い。往年の名作を復刻したデザインに、現代の先端技術によって誕生した最新ムーブメントを組み合わせるといった具合だ。このパテック フィリップのモデルの場合、ダイアルは1950年代から同社の永久カレンダーに頻繁に登場する正真正銘の古典的デザイン、そこに年次カレンダーという画期的な「発明品」を採り入れた現代のエンジンを積む。技術革新がモノのカタチを激変させることが多い中で、次世代に残し伝えたい大切なものは時を超えて変わらぬことを、このクルマと時計が教えてくれるかのようだ。(菅原 茂)
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