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WATCH 2019.10.19 

クラシック・テイストを愉しむか、モダン・テイストで目立つか。いま、クロノグラフは2眼に注目!

1960年代末までの機械式クロノグラフは手巻きで、スモールセコンドと分積算計とを左右対称に配した「2眼」ダイアルが大半だった。それが今、原点回帰の流れの中で再び続々と登場。レトロ感あふれるクラシック・タイプから先鋭のモダンなタイプまで、多様なスタイルを持つ新作をご覧あれ!

クロノグラフ機能を搭載した腕時計が出現したのは1910年代。約100年前のことだ。初期のモデルは、ダイアルの9時位置にスモールセコンド、3時位置に30分積算計を配置。まさしく「2眼」だった。この配置にはワケがある。懐中時計クロノグラフの伝統的なムーブメントの構造を腕時計に転用したので、リュウズから積算計、スモールセコンドへと一直線に続く横並びになったのだ。それが1970年頃まで手巻きクロノグラフの標準仕様として受け継がれる。しかし、後に自動巻きが主流になると、12時間積算計を加えた3眼へと取って代わられた。

最近のレトロやヴィンテージの人気から時計界に復刻ブームが生まれ、その流れはクロノグラフにも及ぶ。脚光を浴びたのは、往年の2眼スタイルだ。ルーツとなる歴史的名品を忠実に再現したり、かつてのデザインから着想を得てヴィンテージ調に仕立てるなど工夫を凝らしたクロノグラフが時計好きをとりこにする。

逆に、歴史的なルーツを持たず、ノスタルジーとは無縁なのが極めて現代的なモデルだ。横並び2眼のインダイアル構成は共通するものの、一つのインダイアルが多機能というような凝った造りも少なくない。ダイアルが煩雑になりがちな3眼よりも余白に余裕がある2眼は、先端デザインやスケルトンにアレンジしやすいという利点もあるだろう。

20世紀の格調高いクラシックか、21世紀の先端モダンか、両極端の楽しみが用意されているのがいまどきの2眼クロノグラフなのだ。さてお好みはどちらだろうか。

クラシック・テイストを愉しむか、モダン・テイストで目立つか。

●Classic Taste 1940~50年代のクラシカルなクロノの良き味わいを満喫する

PATEK PHILIPPE/パテック フィリップ
Ref.5172 クロノグラフ

最新の2眼クロノグラフは21世紀のヴィンテージ
クラシカルな2眼クロノグラフの粋を集めて2010年に発表された「Ref.5170」を受け継ぎながら、随所にミリタリーパイロットウォッチにも通じるスポーティな雰囲気を漂わせる。さらにブルーのニス塗装ダイアルが、若々しいイメージも表現する絶妙な新作だ。手巻き。ホワイトゴールド、ケース直径41㎜、3気圧防水。税別803万円。10月発売。問い合わせ=パテックフィリップジャパン・インフォメーションセンターTel.03-3255-8109

●Modern Taste 2眼ならではのデザインが時計をアートに変貌させる

HUBLOT/ウブロ
アエロ・フュージョン クロノグラフ オーリンスキー チタニウム ホワイト

オーリンスキーが創るとクロノグラフがモダンアートに
フランス人現代アーティスト、リチャード・オーリンスキーとのコラボによる日本限定モデル。独特のファセットで構成されたケースやベゼルに取り巻かれたスケルトン仕様の2眼クロノグラフは、前衛的なアートピースに見えて刺激的。自動巻き。チタン、ケース直径45㎜、5気圧防水。日本限定100本。税別194万円。10月発売。問い合わせ=LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ Tel.03-5635-7055

文=菅原 茂

(ENGINE 2019年11月号 9月26日発売)

「ブロンズって、どうよ!?」 オンリーワンの経年変化!

グラデーションのブルーに金の針が美しい、シリーズ史上最薄の「オシアナス マンタ」

100%エレクトリック、100%ポルシェ。タイカンのテクノロジーを解剖する。

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