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CULTURE 2019.9.24 

メディア・アーティスト、落合陽一氏の写真が描く世界

様々な分野で活躍するメディア・アーティスト、落合陽一氏の写真展が開催されている。ハレーションや光の滲み方が特徴的なその作品群から、人々は何を想起するのか?

複製画の村の少女©Yoichi Ochiai

筑波大学の准教授でもあるメディア・アーティストの落合陽一氏。自らを“スナップ・シューター”とも称する落合氏の写真展『情念との反芻-ひかりのこだま、イメージの霊感-』が東京・銀座のライカプロフェッショナルストア東京で開催されている(10月12日まで)。今回、展示されている17点の作品は「ライカM10-P」「ライカM10-D」「ライカSL」で撮影されたもので、いずれも1966年製のノクティルックス・レンズが使用されている(そのほかプラチナプリント3点と立体作品も展示)。

落合氏が普段から愛用しているライカSLも展示。

プラチナプリントの作品と愛機を前に解説する落合氏。

会場にはロボットアームのような立体作品も展示されている。

月に2回は海外に出かけ、1日に300枚もの写真を撮るという落合氏。今回の写真展でも、マカオ・コタイで行われている水上ショーから、世界最大の電子部品のマーケットがある中国・深圳、電話ボックスがぽつんと立つどこか寂しげなロンドンの街並みなど、落合氏の心を捉えた様々な世界の風景が映し出されている。

これら多くの写真で印象的なのが、被写体に靄がかかっているかのようなハレーションや光の滲みである。物理現象が生み出す光の効果が、アナログともデジタルとも、現実とも非現実とも知れない、独特の世界観を生み出している。
桟橋の記憶©Yoichi Ochiai
湿った光に絡みつく情念と自然© Yoichi Ochiai

『風の谷のナウシカ』と『ブレードランナー』を掛けあわせた“風の谷のブレードランナー”とは、落合氏と友人の会話の中から生まれた言葉だそうだが、そんな自然とテクノロジー、神話と近未来が融合した言葉のイメージで作品を眺めてみると、写真から喚起されるイマジネーションがさらに広がっていくのを感じる。

落合陽一写真展「情念との反芻 -ひかりのこだま、イメージの霊感-」は10月12日までライカプロフェッショナルストア東京(東京都中央区銀座6-4-1 東海堂銀座ビル2F)で開催中。11:00〜19:00、日、月は定休。入場無料。℡.03-6215-7074

文=永野正雄(ENGINE編集部)

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