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PLAYING 2019.6.11 

マックイーンの主演で大ヒットした映画『パピヨン』がリメイク

スティーヴ・マックイーンの主演で大ヒットした『パピヨン』。45年の歳月を経てリメイクされた新作は、オリジナルと比べて何が違うのか?

『ミッドナイト・エクスプレス』や『アルカトラズからの脱出』、『ショーシャンクの空に』など、脱獄を描いた映画の人気作は多い。内容は違えども、過酷な運命に抗い、自由を渇望し続ける主人公の姿に、共鳴する人が多いからだろう。

1973年に作られた『パピヨン』もそのひとつ。フランス人作家、アンリ・シャリエールの回顧録をベースにした大作で、主演のスティーヴ・マックイーンとダスティン・ホフマンのスター・パワーも手伝い、当時、日本でも大ヒットを記録した。

この名作のリメイク版が今回の『パピヨン』である。胸に蝶の入れ墨がある男“パピヨン”が、身に覚えのない殺人の罪を着せられ、南米にある仏領ギアナの刑務所に収監される。輸送中の船で出会ったのは、通貨偽造の罪で終身刑となったドガ。地獄のような環境の中で死を待つしかない2人は、ほかの囚人仲間と共に、不可能とされる脱獄を試みる。

基本的な物語は変わらないだけに、あまりに有名なオリジナルと厳しく比較されるのは、やむを得ないところだろう。だが現代風にテンポよく作りなおされた『パピヨン』は、娯楽作として意外に楽しめるだけでなく、今回起用された主演の2人も、キャラクターに新たな魅力を添えている。

パピヨンに扮した英国出身のチャーリー・ハナムは、生への執着を強烈に滲ませたマックイーンに比べ、より繊細な役作りで、観客の共感を呼び起こす。一方、ドガを演じるのは『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディ・マーキュリー役で時の人となったラミ・マレック。ホフマンが体現した人間の脆さ、儚さに加え、パピヨンならずとも庇護したくなるような、より好感の持てるキャラクターに仕上げている。

新生『パピヨン』は、サバイバル・ドラマである以上に、2人の友情関係を前面に強く押し出したことで成功している。だからこそオリジナルにもあった断崖でのラスト・シーンが、あの有名なテーマ曲こそ流れてこないものの、切なく胸に響いてくるのである。

監督はデンマークの新鋭、マイケル・ノア―。本作は、アンリ・シャリエールによる原作と、1973年の映画の両方を基にして作られた。旧作にはないパリでのエピソードのほか、2人の友情を示す新たな場面などが追加されている。なお史上最悪の流刑地のひとつとされるフランス領ギアナの刑務所の場面は、モンテネグロに建てられたセットで撮影された。133分。6月21日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

文=永野正雄((ENGINE編集部)

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