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CAR 2019.6.7 

エンジンやボディの補強で順位アップ。BMW M2は本物のMになった!

2018年モデルから3リッター直6エンジンがM社謹製のS55系となり、新たにコンペティションのサブネームを得たBMW M2。エンジンやボディの補強で、エンジン・ホット100では昨年の12位から大きくジャンプ・アップ!

2014年のニュルブルクリンク24時間レースを取材したときにグリッド上で初めて見た2シリーズクーペをベースにしたカップ・カー「M235iレーシング」に心が躍ったことを今もはっきりと覚えている。適度なサイズ、大きく張り出したブリスター・フェンダーにE30型M3の面影を感じ、そして、近い将来きっとロード・バージョンのM2が登場するであろうことを予見し、いずれ購入する自分の姿を夢想していた。

足りなかったエンジン

2016年、期待に違わぬマッシブなデザインでM2がデビューする。しかし、初試乗での印象は、何かが足りない、というものだった。同予算で中古のポルシェと悩んだあげく、いまの愛車を選ぶことになる。足りない何かの要因の1つはエンジンにあった。M2が搭載する3リッター直6エンジンの型式は、N55というスタンダード・モデルに使用されるものだったのだ。本来、M社謹製であれば、通称S系と呼ばれるS55となる。うるさ型のBMWファンからは、あれは本物のMモデルではないと揶揄されたりもしていた。

ついに待望のMモデルへ

ファンの期待に応えるべく2018年に登場したモデルチェンジ版がM2コンペティションだ。搭載するエンジンは、M3/M4譲りのS55系となり、従来モデルに比べて40ps/85Nmもの出力向上を果たした。さらに、CFRPを使用したストラット・ブレースなどでボディを補強。強化サスペンションや大径ブレーキなども採用している。

西川淳さんが「S55を得て正真正銘のMとなったコンペには、昔憧れたM3の姿がだぶる」というように、ついに待望のMモデルへと生まれ変わったのだ。その走りの性能の良さは、「エンジンがMモデル専用だしボディ補強も入って、サーキットでとことん走り込んでもへこたれない本物のM」(菰田潔さん)、「人とクルマの一体感の高さでは〝この上ナシ〟の存在」(河村康彦さん)、「ちょうどいいサイズ、ちょうどいいパワー、ちょうどいい重さ。BMWが提示した運動性能とパワーのもっともバランスの取れたスポーツ・セダンの形」(斎藤聡さん)、「過去のM3を現代流に増強して焼き直すとコレ!!本気で踏み込むと手に負えないじゃじゃ馬さが断然魅力」(桂伸一さん)と、走れる諸先輩方が口を揃えているように疑いの余地がない。

マニュアルで楽しめる最後のM

先日、箱根ターンパイクで開催された新型Z4の試乗会にこのM2コンペティションのMT仕様で出かけた。340ps/500Nmを発揮する3リッター直6エンジンを搭載したM40iは、オープンカーとは思えないほど剛性感が高く、電子制御ダンパーや電子制御LSDの恩恵もあって実に速い。実際にM2コンペと新型Z4のニュルブルクリンクのタイム差はわずか3秒という。おそらく私の腕ではZ4のほうが速く走れると思う。価格もM2コンペが876万円、Z4が835万円と拮抗する。

では、どちらを選ぶのかと言われれば迷うことなくM2コンペを選ぶ。ふたたび愛車リストの俎上に載せるときがやってきた。「次世代があるかどうか。3ペダルで楽しみたい」と先の西川淳さんがいうように、おそらくマニュアルで楽しめる最後のアナログなMモデルだと思うのだ。

■全長×全幅×全高=4475×1855×1410㎜。ホイールベース=2965㎜。車両重量=1610㎏。3リッター直6DOHCは最高出力410ps/6250rpm、最大トルク56.1kgm/2350~5230rpmを発生する。車両価格=876万円(6段MT)

文=藤野 太一

リア・シートも特等席。海外試乗フロント・マスクを刷新した新型BMW7シリーズにも試乗した。3

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