韓国、駐ウクライナ大使を召還…北朝鮮兵捕虜の移送公表に抗議
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【10月09日 KOREA WAVE】韓国外務省は10月8日、パク・キチャン駐ウクライナ大使を本国に召還すると決めた。ウクライナが北朝鮮兵捕虜の韓国移送を一方的に公表したことへの強い抗議で、韓国政府がこうした措置で自国大使を呼び戻すのは、2008年に日本の竹島(韓国名・独島)領有権主張に対応して以来、18年ぶりとなる。
駐在大使の召還は、外交関係の断絶まで視野に入れた強い外交措置と受け止められる。現地で自国を代表する最高位の外交使節を呼び戻す点で、通常の遺憾表明や抗議とは重みが異なる。
韓国政府は、ウクライナの対応が捕虜と北朝鮮に残る家族の安全を脅かすだけでなく、国家間の合意と信頼を損なったと判断した。非公開合意への違反について、明確な謝罪がなかったことも背景にある。
韓国外務省などによると、捕虜の韓国移送に向けた協議では、ウクライナ側が先に非公表を求めた。ロシアとの捕虜交換や第三国出身の捕虜の処遇への影響を考慮したためで、韓国側も捕虜と家族の安全、外交・安全保障上の影響を踏まえて同意した。
しかし、ゼレンスキー大統領は9月23日、ニューヨークの国連総会演説で捕虜2人の韓国移送を一方的に公表した。イ・ジェミョン(李在明)大統領が「残念だ」と表明すると、ウクライナ側は非公開合意の存在を否定したり、対立は「外交上の誤解」によるものだと説明したりした。
イ・ジェミョン大統領は10月2日、Xで「最大限の礼儀を尽くして残念だと伝えたところ、合意はなかったとして相手国の国家元首をうそつきにした」と批判。「事実の承認と公開謝罪を拒み続ければ、追加措置を取る。韓国国民と国家の威信に関わる問題で、看過できない」と警告した。今回の召還決定は、その6日後となる。
チョ・ヒョン(趙顕)外相も6日の国会外交統一委員会の国政監査で、「真実を隠したままでは関係を発展させられない」と述べ、一時的な関係悪化を受け入れてでも事実関係を正す考えを示した。
趙外相はイ・ジェミョン大統領に対し、信頼回復に向けて事実関係を明確にすると報告したと説明。関係が多少冷え込んでも、将来は関係を修復し、復興などの協力を進める自信があると伝えたという。
ウクライナのシビハ外相からは「謝罪の言葉も含まれたメッセージ」を受け取ったものの、趙外相は「われわれが考える水準とは差があり、断固とした措置を取りたい」と述べた。韓国外務省当局者も、その表現は謝罪より遺憾表明に近いと説明した。
ウクライナは7日にも、秘密保持の方法に関する合意の「解釈の違い」を主張し、韓国が求める公開謝罪を避けた。大使召還によって両国関係は当面冷え込み、通常の外交的意思疎通にも支障が出るとみられる。
一方、韓国外務省は「両国間の懸案が円満に解決されることを期待し、ウクライナ側との協議を続ける」として、関係修復への余地を残した。
専門家からは、戦略的利益を共有するウクライナとの対立を必要以上に拡大すべきではないとの声も出ている。梨花女子大学のパク・ウォンゴン教授は「政府が最も望んだ捕虜の安全な韓国移送は、すでに実現した」と指摘。対立が続けば、今後捕らえられる北朝鮮兵の韓国移送協議に負担がかかるほか、ウクライナを支援する欧州諸国との関係にも影響しかねないと懸念した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News