【5月2日 AFP】米入国管理当局は、米メキシコ国境で入国を申請した移民の家族に対し、実際に血縁関係があるかをDNA検査で確認する方針だ。米国土安全保障省(DHS)の当局者が1日、明らかにした。

 米メキシコ国境には必要な書類を持たない移民が毎月何万人と殺到し、多くが「家族」として米国への亡命を申請している。だが、米国への入国・滞在を認めさせる手段として血縁関係のない子どもを利用する大人がいるため、防止策としてDNA検査を導入すると米当局者は説明している。

 簡易DNA検査は、米メキシコ国境の数か所で導入される見通し。「家族」との申告が不正だと判明した場合は起訴の対象となる。

 米税関・国境警備局(CBP)の統計によると、昨年10月~今年3月に「家族」として米国に入国した移民のうち、入国書類を所持していなかったのは約19万人。国土安全保障省は、これら「家族」のうち1000人以上に血縁関係がなかったことが、事情聴取やさまざまな技術を用いた調査で明らかになったとしている。(c)AFP