【3月27日 AFP】欧州議会(European Parliament)は26日、毎年春と秋に時計の針を1時間ずらす「夏時間」制度を2021年に廃止する案を賛成多数で可決した。

 欧州で夏時間制度の廃止を望む市民は多く、特にドイツで顕著だった。これを受け、欧州委員会(European Commission)は当初、夏時間を今年廃止することを提案していた。

 夏時間の廃止には欧州議会と欧州連合(EU)加盟国各国の承認が必要。夏時間の廃止が決まれば、EU加盟国は現在使用されている夏時間と冬時間のどちらかを年間を通して使う標準時に選択しなければならない。

 しかし、各国が好きなように選択すれば域内に夏時間と冬時間が混在して混乱が生じる恐れがある。「だからこそ、われわれは各加盟国が協調して決定を下すのを待っているのです」と、夏時間廃止を主導しているスウェーデン選出の欧州議会議員、マルタ・ウルスコック(Marita Ulvskog)氏は述べた。

 欧州議会は賛成410票、反対192 票で2021年より前に夏時間の制度を変更しない案を可決した。それまでの間、欧州理事会(European Council)と欧州委員会の専門家らは、夏時間廃止について議員らと話し合う。(c)AFP