【3月19日 AFP】米中西部で、ネブラスカなど複数の州が雪解け水と暴風雨の影響による歴史的な規模の洪水に見舞われている。18日までに3人の死亡が確認されたほか、多くの住民が避難生活を強いられ、多数の家屋や商業施設が損壊するなどの被害が出ている。

 雪解け水で既に河川の水位が上がっていたところへ、先週の豪雨と降雪が加わって増水した河川が氾濫。洪水はネブラスカ州の広域を襲い、アイオワ、ウィスコンシン、サウスダコタ州などでも一部地域に被害が出ている。洪水は隣接州にもおよぶ恐れがあるという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は18日、中西部の洪水を「壊滅的」と評し、ホワイトハウス(White House)は引き続き各州当局と緊密に連携していくと述べた。

 ネブラスカ州では54都市と4つの先住民居住区に非常事態宣言が発令され、数百人の住民が救助された。先週末には同州フレモント(Fremont)に達する道路が洪水で冠水し、住民2万5000人以上が孤立。食料などの支援物資が途絶える状態が17日まで続いた。

 このほか、アイオワ州でも30以上の郡で非常事態宣言が発令された。

 ネブラスカ州では農家の男性が洪水で立ち往生していたオートバイに乗っていた人を助けようとして水にのまれたほか、80歳女性は洪水で同州郊外の自宅に取り残されて亡くなった。アイオワ州では55歳男性が運転していた車ごと洪水に流されて死亡。18日までに確認された死者はネブラスカ州2人、アイオワ州1人の計3人となった。

 米国立気象局(NWS)の予測によれば、今後も中部の広範囲で大規模洪水や歴史的な大洪水が続くという。(c)AFP/Nova SAFO