【3月12日 AFP】ブラジルの経済中心地サンパウロ(Sao Paulo)とその周辺で豪雨による洪水が発生し、12人が死亡、10日夜から11日朝にかけて6人が負傷した。消防当局が11日発表した。

 国内で最も人口の多いサンパウロ州の周縁部に位置する町リベイランピレス(Riberao Pires)では、11日午前0時(日本時間同日正午)ごろ家屋が倒壊し、一家のうち4人が死亡、2人が負傷した。

 またエンブーダスアルチス(Embu das Artes)で発生した土砂崩れでは1人が死亡。同州当局によれば、これまでに水死した住民の数はサンカエタノドスル(Sao Caetano do Sul)で3人、サンパウロで1人、サントアンドレ(Santo Andre)で2人、工業地区のサンベルナルドドカンポ(Sao Bernardo do Campo)で1人となっている。

 夏の後半に降った今回の豪雨でいくつかの地区が浸水した。大都市に直結する主要道路が寸断され、一部地域への鉄道とバスの運行が中止された。消防隊員らは洪水によりサンパウロ市内で立ち往生した複数の市民を救助した。

 11日午後まで引き続き大雨が予想されるなか、数か所で土砂崩れが発生している。サンパウロ州のジョアン・ドリア(Joao Doria)知事は、できるだけ屋内で待機するよう住民に呼び掛けている。(c)AFP