【12月28日 AFP】軍備管理をめぐる米ロの緊張が高まる中、ロシアらは27日、前日26日に最終試射の成功が発表された極超音速兵器「アバンガルド(Avangard)」の飛行速度がマッハ27(音速の27倍、時速約3万3000キロ)に達したと明らかにした。

 26日の最終試射の模様を見届けたウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は今年3月の年次教書演説でアバンガルドについて発表した際、同兵器は機動性が高く、飛行速度は音速の20倍だと説明していた。

 しかしユーリー・ボリソフ(Yury Borisov)副首相は27日にテレビで放送された発言の中で、最終試射でアバンガルドの速度はマッハ27に達したと述べるとともに、アバンガルドの動きを予測することは不可能で「ミサイル防衛システムは実質的に時代遅れになる」と語った。

 プーチン氏は、最終試射は「絶対的な成功」だったとした上で、来年中にアバンガルドを実戦配備すると明言している。ロシアの独立ニュースサイト、ベル(The Bell)によれば、プーチン氏は26日、最終試射の後で同国の実業家らに対し、極めて先進的な兵器であるアバンガルドを手にしたロシアはもう誰からも脅かされることはなくなったと興奮気味に語ったという。(c)AFP