【6月18日 AFP】ある人が仕事で過剰なストレスを抱えていたり、燃え尽き症候群になったりする恐れがあるかどうか、簡単な唾液テストですぐに判明するという論文がオンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された。

 論文によると、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌量を一日に何度か測定すれば、血液検査などの複雑な方法よりも正確にストレスレベルを判定することができるという。

 オーストリアの首都ウィーンにある健康予防センターのロバート・ウィンカー(Robert Winker)氏が率いる研究チームは実験で、健康な労働者のグループと臨床心理学者から燃え尽き症候群と診断された患者のグループを比較した。

 それによると「仕事に関するストレスのレベルが高いとされた人は、日中も夜もコルチゾールの値が著しく高かった」という。また、「これらの数値を使って燃え尽き症候群になるリスクが高い人をあらかじめ特定することが可能」で、実験の結果はほぼ「100%正確」だったという。

 日本の2015年の調査では労働者の32%が強い不安や悩み、ストレスを訴えた経験があると答えており、職場におけるストレスの問題は多岐にわたる負担の大きい問題であるとの認識が広まっている。(c)AFP