■肺がん

 二つ目の研究は、非小細胞肺がんとして知られる世界的に最も一般的な肺がんに関するもので、化学療法と免疫療法とを比較するかたちで臨床試験が実施された。

 試験では、米製薬大手メルク(Merck)の薬剤「キイトルーダ(Keytruda、ペムブロリズマブ)」が用いられた。この薬を投与された患者は、化学療法を受けた場合よりも4~8か月生存期間が長かった。キイトルーダは、ジミー・カーター(Jimmy Carter)元米大統領の脳に転移した進行性メラノーマを食い止めたことで知られている。

 研究には1200人以上の被験者が参加。肺がん治療におけるペムブロリズマブの単独療法としては、過去最大規模の臨床試験となった。同薬剤は、2014年にメラノーマの治療薬として、また2015年に肺がんの治療薬として承認されている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN