【6月2日 AFP】米疾病対策センター(CDC)は1日、同国で発生したロメインレタスによるとみられる大腸菌感染でこれまでに感染した人は197人、死亡した人は5人になったと発表した。感染経路はまだ謎のままだととしている。

 CDCは、これまでに35州で計197人が大腸菌に感染し、5月中旬以降に死者が「さらに4人増え、アーカンソー州で1人、カリフォルニア州で1人、ミネソタ州で2人、ニューヨーク州で1人の計5人」になったと発表した。一部の患者については、自らはロメインレタスを食べていなかったものの、ロメインレタスを食べて発症した人が近くにいたと報告されているという。

 米国では、2006年にホウレンソウが原因とされた大腸菌に200人以上が感染したが、今回はそれ以降最大の感染規模となっている。

 アリゾナ州ユマ(Yuma)で生産されたロメインレタスが大腸菌に汚染されて感染が起きたとみられているが、米食品医薬品局(FDA)は、今回の流行はロメインレタスを扱う特定の生産者、収穫者、処理業者、流通業者によって説明できるものではないとしている。

 大腸菌に感染したレタスを食べた場合、下痢や嘔吐などの症状が現れ、深刻な例では腎不全を引き起こす場合もある。今回大腸菌に感染した人の半数近くは入院し、計26人が急性腎不全などを主な症状とする溶血性尿毒症症候群という病気になったという。(c)AFP