【1月5日 AFP】トルコ政府の宗教機関が、イスラム法の下では女子は9歳から結婚できるという見解を表明したことを受けて、野党などから強い非難が殺到している。

 日刊紙ヒュリエト(Hurriyet)など地元メディアによると、宗務庁(ディヤネト、Diyanet)は2日、公式ウェブサイトに、結婚最低年齢は女子9歳、男子12歳と記していたという。

 イスラム法の説明という形でのこの記述は、最大野党や女性権利団体から批判が集まった後、削除された。

 トルコにおける結婚の法定最低年齢は18歳。しかし同国の法律には、特別な事情があった場合、男女共に16歳になっていれば判事が結婚の許可を出すことができると定められている。

 児童婚が横行し、女子の教育水準を引き上げるための闘いも続いているトルコでは、今回の問題にも注目が集まった。

 最大野党・共和人民党(CHP)の議員は、「子どもの教育や健康に関する議論が必要な時に、子どもたちを低年齢で結婚させることの方により大きな関心を寄せている」として政府を批判した。

 トルコでは2016年、未成年者に対する性的暴行で有罪判決を受けた場合でも、男性受刑者が被害者と結婚すれば免罪されると規定した法案が出され、国民から強い反発を受けて撤回されている。(c)AFP/Raziye AKKOC