【12月20日 AFP】2017年に発生した自然災害や人災による経済的な損失の合計は、前年比63%増の推計3060億ドル(約34兆5000億円)に達することが分かった。スイスの再保険大手「スイス・リー(Swiss Re)」が20日、発表した。

 スイス・リーによると、最大の損害を被ったのはハリケーン「ハービー(Harvey)」、「イルマ(Irma)」、「マリア(Maria)」などの災害に見舞われた米国で、ハリケーンによる損失額は2005年に次ぐ規模だったという。

 ただ今年は、経済的損失は増加したものの、災害による死者・行方不明者の数は1万1000人超で、昨年とほぼ同数だったとしている。

 また保険で補償される、災害による損失の暫定的な推定総額は、全世界でおよそ1360億ドル(約15兆4000億円)に上るという。

 スイス・リーはこの額について、「ここ10年の平均をかなり上回っており、統計を開始した1970年以降で3番目に高い」と指摘している。(c)AFP