【12月1日 AFP】インドとスリランカに大型サイクロン「オキ(Ockhi)」が接近している影響で、1日時点で両国で合わせて少なくとも16人が死亡した。また漁船の乗組員およそ100人が行方不明になっているという情報もある。当局は今後嵐が勢力を強める恐れがあるとして、警戒を呼び掛けている。

 災害対策当局の発表によると、インドでの死者は9人、隣国スリランカでの死者は7人。その大半が、風速30メートルを超える猛烈な風によってなぎ倒された木の下敷きになったという。

 インドのニルマラ・シタラマン(Nirmala Sitharaman)国防相は、荒れた海で行方不明になっている漁船の捜索のため、同国の南東部沿岸に軍艦が派遣されたと発表。また別の当局者によると、行方不明船の乗組員はおよそ100人に上ると推計され、安否が気遣われているという。

 このサイクロンに伴う暴風雨のため、インド南部に位置する人口700万人のチェンナイ(Chennai)では休校措置が取られた。

 また同国南部ケララ(Kerala)州や隣接するタミルナド(Tamil Nadu)州では停電が発生し、数百万人に影響が出た。インドの気象当局は、風雨が今後さらに強まる恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。(c)AFP