■「ジェットコースターに乗っている気分」

 移民の権利擁護を訴える活動家たちは、トランプ大統領の政策について、米国の不法移民1100万人(大半がメキシコ生まれ)を「魔女狩り」にするものだと非難し、反発のために団結している。

「私たちはこの新政権と一緒にジェットコースターに乗っている気分だ」と、南カリフォルニア有数の移民権利擁護団体「TODECリーガルセンター(TODEC Legal Center)」の地域プログラムディレクター、ルス・ガレゴス(Luz Gallegos)氏は言う。「不確定要素が多過ぎる。人々は私たちに慰めとなるような言葉を求めるが、私たちには何も言うことができない。私たち活動家にとっても状況が目まぐるしく変化している。かける言葉がない」と同様に苦しい立場にあることを説明した。

 2月24日、TODECはコーチェラの新事務所で説明会を開き、20人ほどが参加した。コーチェラ警察署のミスティ・レイノルズ(Misty Reynolds)副署長も出席して、地元警察は移民法の執行ではなく、移民を含めた市民の保護のために存在していると語った。

 AFPの取材にレイノルズ氏は、「移民の人々も地域社会の一員。これからも必要であれば私たちを呼ぶべきだということを改めて周知しておきたい」と話し、「彼らは今後も私たちを頼りにしていいこと、そして私たちが彼らのためにここにいること、それを知っておいてもらいたい」と続けた。

 中南米からの移民たちは信仰心があつい。彼らは祈り、トランプ大統領が啓示を受けて移民に優しい政策を取るようになってほしいと希望を託している。

 ガレゴス氏によれば、祈りをささげるグループは地域全土に広がり、毎晩60人ほどが集まっているという。「人々はずっと祈り続けている。私たちは奇跡を願っている。それができるのは神だけだ」 (c)AFP/Jocelyne ZABLIT