【2月2日 AFP】サッカーで頻繁にヘディングをする選手は、それほどヘディングをしない選手と比べて脳振とうを起こす確率が3倍高いとした米医大の研究論文が1日、米国神経学会(American Academy of Neurology)の医学誌「ニューロロジー(Neurology)」に掲載された。

 米ニューヨーク(New York)のアルベルト・アインシュタイン医学校(Albert Einstein College of Medicine)のチームによる研究はニューヨーク市内の成人アマチュアサッカー選手222人を対象に行ったもので、子どもやプロのサッカー選手は含まれていない。

 研究チームは対象となったサッカー選手らに、直近の2週間にサッカーをした回数、ヘディングの回数、他選手との接触など偶発的な衝突で頭を打った回数などを尋ねた。さらに、軽度の痛みや目まいから一時的な意識喪失や失神といった試合を中断して治療を要する重度のものまで、ヘディングや頭を打った後に症状が出た回数も調べた。

 選手たちをヘディングの回数によって4つのグループに分けたところ、最多グループのヘディング回数は平均125回、最少グループは平均4回で、ヘディング回数が最多のグループは脳振とうの症状を示す確率が最少グループよりも3倍高かったという。

 また調査対象となった選手の約20%が中度から重度の脳振とうを経験していた。

 論文は、脳振とうの症状は他選手やゴールポストへの衝突などによる偶発的な頭部への衝撃と強い関連性があるとしたうえで、ヘディングを脳振とうの「独立したリスク因子」と結論付けた。

 こうした結果について論文主筆者のマイケル・リプトン(Michael Lipton)氏は「ほとんどの脳振とうは衝突に起因すると示唆してきた最近の調査結果とは反対に、ヘディングは実際に脳振とうの症状と関連している」ことを示すと共に「ヘディングの長期的影響への懸念を提起するものだ」とし、さらなる調査が必要だと訴えた。(c)AFP