【12月8日 AFP】米西部モンタナ(Montana)州で、吹雪から逃れて有毒な鉱山廃水のため池に飛来した渡り鳥のハクガン数千羽が死んでいるのが見つかった。飛来当時、池はハグガンで「白一色」に染まっていたという。鉱山関係者が明らかにした。

 現場は同州ビュート(Butte)にある打ち捨てられたバークレーピット(Berkeley Pit)と呼ばれる池。管理に当たっている地元鉱山会社モンタナ・リソーシズ(Montana Resources)のマーク・トンプソン(Mark Thompson)氏によると、先月28日に1万羽に上るハクガンが飛来し、その後、数千羽が死んだという。

 トンプソン氏は6日、地元紙モンタナ・スタンダード(Montana Standard)に対して、硫酸や重金属を含む池の水にハクガンが入るのを防ごうと、鉱山労働者が音を立てる装置やスポットライトなどで驚かして追い払おうとしたが、うまくいかなかったと語っている。

 同氏によると、ハクガンの群れが着水した当時、280ヘクタールのこの池は「鳥で白一色」になっていたという。

 それ以来、地元住民は駐車場や、カジノ施設の前、道路脇、町の外などでハクガンの死骸を見つけてきた。関係者によると、小型無人機(ドローン)などを使った空撮映像から、池の中でさらに数千羽が死んでいると推定されている。(c)AFP