【11月28日 AFP】オランダ中部ビッディングハウゼン(Biddinghuizen)にある家禽飼育場1か所でH5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出され、当局は27日、この飼育場や周辺でアヒル計19万羽を殺処分した。

 ビッディングハウゼンは首都アムステルダム(Amsterdam)から西へ約70キロ。オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)によると、この家禽飼育場のアヒル約18万羽に加え、半径1キロ内で1万羽が殺処分された。

 当局はさらにこの家禽飼育場から半径10キロ内の区域について、家禽や家禽製品の輸送を禁止した。

 オランダ放送協会NOSによると、検査を通じて、飼育されていたアヒルは家禽への「感染力が非常に高い」H5N8型の鳥インフルエンザウイルスに感染して死んでいたことが確認された。H5N8型ウイルスは感染した鳥の3割が死ぬが、人間にとってはさほど危険でないとされる。

 オランダでは鳥インフルエンザの予防策を強化しており、今月は動物にじかに触れられる動物園の営業を停止させたほか、鴨狩も禁止した。西部の港湾都市ロッテルダム(Rotterdam)では、複数の水鳥がH5N8型ウイルスで死んだことが判明したため公園1カ所の動物エリアが閉鎖されている。

 H5N1型の鳥インフルエンザウイルスは2003年に初めて確認されて以来、東南アジアを中心に420人以上が死亡している。(c)AFP