【11月14日 AFP】東欧のバルカン(Balkan)半島に位置する小国コソボが、隣国セルビアとの6年におよぶ交渉を経て、国際電話で使用される国番号を今年12月に取得することとなった。首都プリシュティナ(Pristina)の当局が13日、発表した。

 コソボは2008年、一方的にセルビアからの独立を宣言しセルビア側の反発を招いた。欧州連合(EU)による助言の下、2011年より2国間の関係改善を図る協議が続けられているが、いまだ議論が紛糾し解決をみていない国有財産の問題とともに、国番号の問題も未解決のままだった。

 セルビアとの交渉に当たった担当者によると、コソボの国番号として「383」が割り当てられ、国際電気通信連合(ITU)が正式に用い始めるのは12月15日になるという。

 国番号に関しては現在、海外からコソボの固定電話へかけるのに使われている国番号はセルビアと同じ「381」だが、海外から携帯電話でコソボにかける際は、モナコもしくはスロベニアの国番号を使用しなければならないという奇妙な取り決めがまかり通っていた。

 当局によると国番号を持たなかったことによる損失は、およそ2億ユーロ(約230億円)に上るという。(c)AFP