【9月18日 AFP】 米東部ペンシルベニア(Pennsylvania)州フィラデルフィア(Philadelphia)で16日夜、男が女性警官に対し一方的に発砲、その後逃走しながら乱射を続けた。男を含め2人が死亡し、5人が負傷した。警察が17日に明らかにした。

 乱射事件を起こしたのは地元住民のニコラス・グレン(Nicholas Glenn)容疑者(25)で、数々の犯罪歴がある。襲撃の動機の全貌は明らかになっていないが、警察に対する憎悪を示すメモが残されているのが見つかっている。

 警察によると、グレン容疑者は16日夜、パトロールカーに近づき、フィラデルフィア警察勤務19年のベテラン、シルビア・ヤング(Sylvia Young) 巡査部長(46)に無言で至近距離から18発を発砲した。同巡査部長は防弾チョッキを着用していたため助かった。

 次に容疑者は徒歩で逃走し、バーに入って5回発砲。警備員の脚を撃ち、女性1人をつかんで盾にした。この女性も脚を撃たれた。

 男はその後、車に乗っていた男女に14回発砲、女性は銃弾7発を受け、後に死亡した。男性は重傷だが助かる見込みだ。容疑者は殺害された。

 グレン容疑者および襲われた警官らの人種は明らかになっていないが、事件現場は黒人住民が多数を占める地区だった。

 リチャード・ロス(Richard Ross)警察本部長によると、同容疑者が過激化した兆候はなく、今年初めに同地区で起きた「イスラムの名において」警官に対し発砲した男の事件とは異なっていると指摘している。(c)AFP