■「銀河系がどのように形成されたか」

 このガイア計画を通じて天体物理学者らは、観測可能な宇宙を安定化させていると考えられている見えない物質、ダークマターに関する知識が深まることを期待している。

 他方で、主星とその惑星が光をどのように曲げるかを観測することで、物理学者アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)の一般相対性理論の検証を行うことも計画されているという。

 さらには、銀河系内でこれまでに約2500個が特定されており、10万個以上存在すると推定されている星団の運動をガイアで追跡観測することにより、銀河がどのようにして形成されたかという根本的な問題に対する答えが見つかる可能性もある。

 科学者らに事前に提供された最新データに基づく科学的研究をまとめた最初の論文群は、14日の国際天文学誌アストロノミー&アストロフィジックス(Astronomy and Astrophysics)特別版に発表された。

「天文学の新たな一章を開く」とミニャール氏が指摘する今回の銀河系地図公開によって、今後、新たな研究が数多く生まれることは想像に難くない。(c)AFP/Marlowe HOOD