【8月4日 AFP】マレーシアで、14歳の少女をレイプしたとして訴追された男が、被害少女と結婚したことにより刑罰を免れた。同国の活動家らは4日、法改正を求めて怒りの声を上げた。

 ニュースサイトのボルネオポスト(Borneo Post)によると、同国ボルネオ(Borneo)島サラワク(Sarawak)州の裁判所は先週、2人の婚姻が証明されたため「訴追手続きをこれ以上進める必要がなくなった」と判断を下した。

 被害少女は現在15歳。20代のアフマド・シュクリ・ユスフ(Ahmad Syukri Yusuf)容疑者に昨年、2回にわたってレイプされたとされている。マレーシアではレイプの罪には最高30年の禁錮刑とむち打ちの刑が科される。

 活動家らは、保守的なイスラム教徒が多いマレーシアではこういった事例が珍しくないと指摘する。被害者の家族が、裁判所で娘の名前が汚されるよりも、犯人と結婚させることを望むのだという。活動家らは、この制度の抜け穴によって、レイプは重罪にならないとの誤ったメッセージが発せられてしまうと批判している。(c)AFP