■効果は従来型の約7倍

 研究チームは、中米グアテマラのサヤシチェ(Sayaxche)で10か月間にわたり、オビジャンタの試験を実施した。

 研究チームは論文で「7か所で84のオビジャンタを使用し、1か月当たり1万8100個超のネッタイシマカの卵を収集・処分した」と述べた。これは「同じ地区で(1リットルのバケツで作られる)標準的なわな84台を使用して収集できる卵の数は1か月当たり約2700個なので、その7倍近い数」だった。

 また、オビジャンタは他の方法に比べてはるかに安価で、成虫の蚊を殺虫剤で駆除する費用の2割程度のコストしかかからないと、研究チームは指摘している。

 ユリバリ氏は、メキシコ国立公衆衛生研究所(National Institute of Public Health of Mexico)のアンヘル・ベタンソス(Angel Betanzos)氏とミレーヤ・ベタンソス(Mireya Betanzos)氏、およびグアテマラの保健省と共同で今回の研究を行った。今回のプロジェクトは、カナダ政府から資金供与を受けた。

 蚊をおびき寄せるために使われる溶液はローレンシャン大が開発した。研究チームはオビジャンタの製作過程を解説した動画(bit.ly/1S3YFjH)も公開した。(c)AFP