【3月18日 AFP】米紙USAトゥデー(USA Today)は17日、約600万人の米国人が連邦当局が示した許容値よりも高い濃度の鉛に汚染された水を飲んでいる、と報じた。

 米中西部ミシガン(Michigan)州フリント(Flint)の水道設備に古い水道管から鉛がしみ出したことによる大規模な汚染問題が国民の注目を集める中、同紙が全米を対象に調査を実施。全国の水道設備約2000か所から許容値よりも高い濃度の鉛が検出された。汚染された水は数百の託児施設や学校に供給されていたという。

 鉛の毒はとりわけ子どもたちにとって有害とされ、神経系に影響を与えたり、不可逆的な学習遅延や問題行動を引き起こしたりする可能性がある。

 同紙によると、米国の全50州で許容値よりも高い鉛濃度が検出された。東部メーン(Maine)州の小学校で採取された水のサンプルからは、米環境保護局(EPA)が定める規制値である15ppmより約42倍高い鉛濃度が、ペンシルベニア(Pennsylvania)州の保育園では許容値より14倍高い鉛濃度が検出されたという。(c)AFP