■「軽症ではない」

 一部患者では、永久的な損傷が残る恐れもある。今回報告された症例では、少女は体の部分的なまひ、手足の弛緩(しかん)、激しい痛みなどを訴えて、ポアンタピートルの病院に収容された。

 仏国立保健医学研究所(INSERM)が発表した声明によると、少女は現在、容体がすでに改善しており、危険な状態は脱したという。

「私が伝えたいのは、ジカウイルスの影響は妊婦だけにとどまらないこと、そして必ずしも軽症であるわけではないということだ」とラニュゼル氏は話した。

 ただし、脊髄炎の症例は今回の1例だけであり、ジカウイルスが本当に脊髄炎の原因となっているかどうかを判断するためには「今後さらに研究を重ねる必要がある」と、研究チームは強調している。(c)AFP/Delphine TOUITOU