■「手に負えない状況」

 銃によるこれらの死亡事故は、米国民に衝撃を与え、銃所持が米国ほど一般的でない他の国々では怒りの声を巻き起こした。

 だが、誤射による事故も、先週オレゴン(Oregon)州の短期大学で起きたような銃乱射事件も、米国の銃規制をめぐる議論の行き詰まりを打開できないようだ。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、昨年8月のアリゾナ州での誤射事故から1年経った今も、子どもに射撃が認められていると報じている。

 容疑者を含む10人が死亡したオレゴン州アンプクア・コミュニティー・カレッジ(Umpqua Community College)での銃乱射事件を受け、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、銃規制強化に取り組むよう議会に強く要請した。だがオバマ氏の厳しい言葉をもってしても、米国での銃による死亡者数は一向に減少せず、各都市で殺人事件は増加している。

 子どもたちも、銃被害を免れることはできない。オハイオ州クリーブランド(Cleveland)では9月上旬以降、5歳と8歳の子どもたちが銃で撃たれ死亡。また8日には、車に乗っていた際に銃弾を受け、わずか5か月の短すぎる命を奪われたアービエル・ウェイクフィールド(Aavielle Wakefield)ちゃんの葬儀が行われる予定だ。

 米プロバスケットボール(NBA)、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のスター選手、レブロン・ジェームズ(LeBron James)さんはツイッター(Twitter)で「クリーブランドで、赤ちゃんが胸を撃たれた。これまでもそうだったが、これは本当に手に負えない状況だ」と嘆いた。(c)AFP/Sébastien BLANC