【12月13日 AFP】国連人道問題調整事務所(OCHA)は12日、ホンジュラスやグアテマラ、エルサルバドルなど中米で長期にわたって発生している干ばつにより、およそ250万人が食料不足に直面していると警告した。

 スイス・ジュネーブ(Geneva)で記者会見したOCHAのイェンス・レルケ(Jens Laerke)広報官は、これら3か国の干ばつは「忍び寄る人道的危機になりつつある」との見解を示した。

 特に危険にさらされているのは必要最低限の生活をしている農業従事者や低所得者で、中でも幼い子どもたちや妊婦に大きな影響が及ぶと考えられるという。

 エルサルバドルで最もひどい干ばつの被害が出ている地域では、農業従事者の80%が農作物の全てが失われたと報告しているほか、ホンジュラスとグアテマラでは、大豆とトウモロコシの75%が収穫不可能となった。また、中米では雨不足のため、家畜のウシの多くが死んでいる。

 レルケ広報官は、「備蓄食糧が減少することから、影響を受けている世帯の食糧事情は今後数か月間、悪化し続けるものと予想される」と警鐘を鳴らした。(c)AFP