【11月11日 AFP】(一部更新)インド中部チャッティスガル(Chhattisgarh)州で、州政府の集団避妊手術を受けた女性約80人のうち60人以上が体調不良を訴えて入院し、11日までに10 人が死亡した。

 当局がAFPに明かしたところによると、容体に異変があったのは、同州ビラスプール(Bilaspur)地区に設営された州の施設で8日に無料で避妊手術を受けた女性たちで、10日に「脈拍数の減少や嘔吐といった症状」を訴え始めた。

 テレビでは担架に乗せられた女性が、不安げな親戚に付き添われながら病院に運び込まれる映像が放送されている。ビラスプール地区長のソンマニ・ボラー(Sonmani Borah)氏は、当局が捜査を開始すると述べた。同国紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)は、同地区での集団手術は、医師と助手の2人だけで約5時間で行われたと報じている。

 インドでは人口抑制を目的として、自治体が車や電化製品の贈呈と引き換えに避妊手術を促すことも珍しくない。各州政府は集団避妊手術を頻繁に開いており、参加する女性らには1人当たり1400ルピー(約2600円)が与えられる。

 一方昨年には、インド東部で集団避妊手術を受けた後、意識を失った状態の女性が多数、屋外に放置されている映像をニュース専門局が暴露し、自治体当局が激しい非難を浴びた。この時は女性たちが、患者を多数受け入れるための設備がない病院で手術を受けさせられていた。(c)AFP