【1月6日 AFP】女性への性的暴行事件が社会問題となっているインドで2日、2歳の娘を連れたポーランド人女性(33)が乗車したタクシーの運転手にレイプされる事件があった。デリー(Delhi)首都圏の警察当局が5日、AFPに明らかにした。

 被害者の女性はインド北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州マトゥラー(Mathura)在住で、150キロ離れた首都ニューデリー(New Delhi)に向かうため、娘を連れてマトゥラーの主要道路でタクシーを拾った。しかし、車内で薬物の入ったスプレーを顔にかけられ、意識を失っている間に暴行されたとみられる。

 女性はニューデリー駅前のベンチで意識を取り戻し、警察に通報した。女性が目覚めた時、娘は傍らで泣いていたという。レイプの事実は医師の診断で確認され、警察が現在、運転手の行方を追っている。

 この女性はヒンズー教徒で、クリシュナ(Krishna)神の生誕地とされるマトゥラーに3年前から住み、布地の輸出業を営んでいるという。

 インドでは2012年末にニューデリーのバスの車内で女子学生(当時23歳)が6人の男に集団レイプされ死亡する衝撃的な事件が起き、つい1週間前に追悼集会が開かれたばかり。だが2日には、東部コルカタ(Kolkata)で昨年2度にわたり同一グループに集団レイプされた少女(16)が、暴行犯の仲間に火を付けられ12月31日に死亡したことが明るみに出て、抗議デモが起きている。(c)AFP