【11月7日 AFP】2言語を話せる人は、たとえ読み書きができなくとも、1言語しか話さない人と比べて認知症の発症を数年間遅らせることができるかもしれないとの研究結果が、6日の米医学誌「ニューロロジー(Neurology)」に発表された。

  2言語習得による認知症予防効果が、読み書きができない人々にもある可能性を示した研究はこれが初めて。

 研究チームは、何らかのタイプの認知症と診断されたインド在住の648人(平均年齢66歳)を対象に調査を実施。その結果、2言語を話す人々は、1言語しか話さない人々に比べ、約4年半も認知症の発症が遅いことが分かった。

 この差は、読み書きができるかどうかに関係なく確認された。対象者のうちの14%は識字能力がなかった。

 また、アルツハイマー病や血管性認知症など、より遅発性の記憶障害は、教育レベルや性別、職業、都市か地方かといった居住地域にかかわらず発生したという。(c)AFP