【9月22日 AFP】21日の英紙ガーディアン(Guardian)によると、米ソ冷戦のさなかの1961年に米ノースカロライナ(North Carolina)州で、米空軍の大型水素爆弾が爆発する寸前になっていたことが、米ジャーナリストが新たに入手した機密文書で明らかになった。

 69年に作成されたこの文書によると、61年1月23日に同州ゴールズボロ(Goldsboro)上空できりもみ状態になったB52型爆撃機から水爆2発が誤って地上に落下し、このうち1発の起爆装置が作動した。4つ付いていた予期せぬ爆発を防ぐ安全装置のうち3つは解除され、最後の1つのスイッチのおかげで辛くも爆発を逃れた。

 米政府は以前この事故を認めていたが、核爆発の大惨事が起きる一歩手前の状況だったことが確認されたのは今回が初めて。

 ガーディアンはこの水爆について、45年に広島に投下された原爆260個分の威力だと伝えた。文書は米調査ジャーナリストのエリック・シュローサー(Eric Schlosser)氏が、情報公開法に基づいて入手した。(c)AFP