【6月12日 AFP】小児がんを克服した人たちは、成人してから慢性疾患を患う確率が非常に高いことが分かったとする調査結果が、6月12日号の米医学誌「米国医師会雑誌(Journal of the American Medical AssociationJAMA)」に掲載された。

 米セント・ジュード小児研究病院(St. Jude Children's Research Hospital)とテネシー大学医学部(University of Tennessee College of Medicine)の研究チームは、小児がんを克服した成人1700人を対象に調査を実施。その結果、大半が1つまたは複数の慢性病と闘っていることが分かった。調査対象の80.5%が45歳までに慢性疾患を発症しており、特に肺、心臓、聴覚、神経、内分泌系の疾患が多かった。

 研究チームは、「これらのデータが示すのは、早期に発見、治療しなければ罹患率が非常に高くなる病気(がんの転移や心疾患)と、回復すれば生活の質が向上する症状(難聴や視力障害)のいずれについても、臨床における集中的な監視が必要だということだ」と指摘している。(c)AFP