【2月28日 AFP】肥満または過体重の母親から生まれる新生児は、出生時の体重にかかわらず、大動脈が肥厚した状態で生まれる傾向があることが分かったとする調査結果が、27日の医学誌「小児期疾患アーカイブス(Archives of Disease in Childhood)」で発表された。動脈の肥厚は、後に発症する心臓疾患との関連性が指摘されている。

 豪メルボルン(Melbourne)の医師らは、妊娠中の女性23人を対象に、母親の体格指数(BMI)に加え、生後7日以内の新生児に超音波をあて、主要な動脈である腹部大動脈の厚さを測定した。

 すると、BMIが25以上の肥満または過体重の母親は、健康的な体重の母親と比べて動脈壁が0.06ミリメートル厚い子どもを出産する傾向がみられた。また、母親の体重が増えるほど、動脈壁は厚くなっていた。動脈壁の肥厚は、動脈閉塞を引き起こす危険性を測る指標とされている。

 調査結果は、子供が将来に心疾患を発症するリスクは、母親の体重に影響される得ることを示している。ただし調査チームは、この可能性については今後、さらに詳しく研究する必要があると指摘している。(c)AFP