【11月3日 AFP】ブラジル最大の人口を抱えるサンパウロ(Sao Paulo)州では殺人事件の発生率が増加を続けており、住民の間に動揺が広がっている。

 サンパウロ州では今年に入ってから100人近くの警察官が殺害されている。1日夜から2日未明にかけては警官1人を含む少なくとも11人が殺害された。ブラジルのテレビ局グロボ(Globo)のウェブサイト「G1」によると死亡した警官は、オートバイ強盗に遭い、射殺されたという。

 ジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領は1日、同州のジェラルド・アルキミン(Geraldo Alckmin)州知事と会談し、急増する犯罪への対策を協議した。

 貧困街パライゾポリス(Paraisopolis)とその周辺地域では前月29日、警察当局が新たに立ち上げた「集中作戦」により約600人の警察官が派遣された。圧倒的な警察力を誇示し凶悪犯罪を抑止するのが目的だ。警察は同作戦でこれまでに25人を逮捕し、大量の麻薬や武器を押収した。(c)AFP