【10月30日 AFP】環境汚染が問題となっている中国では、2001年以来、先天的な障害がある新生児が約40%も増えており、30秒に1人の割合で肢体が不自由な子どもが生まれているという。中国国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が30日、伝えた。

 中国経済を支えている石炭を産出している炭鉱は、同時に深刻な大気汚染や水質汚染を引き起こしているが、中国全土に無数にある炭鉱の周辺で先天異常の割合が高くなっているという。

 同紙は国家人口・計画生育委員会(National Population and Family Planning Commission)の報告書を引用して、中国全土で生まれた先天的な異常がある新生児は、2001年は1万人あたり104.9人だったが、2006年には145.5人に上ったとしている。

 また、先天異常は、毎年中国で出産される2000万人のうち100万人に見られるとされ、そのうち30万人が目に見える肢体の異常に苦しんでいるという。

 同委員会のJiang Fan副委員長は、「中国では30秒ごとに1人の先天異常の子どもが生まれている。この割合は年々悪化している」と語る。

 先天異常の子どもの約30%-40%が出産直後に死亡しているという。

 石炭の主要な産出地で環境汚染も激しいとされる山西(Shanxi)省の家族計画の責任者An Huanxiaoは、出生異常と環境汚染との関連性を指摘する。同省は、先天異常が中国国内で最も高いとされている。

 一方で、An氏は、環境汚染と同様に、両親の貧困や教育程度の低さと先天異常の関連性も指摘している。(c)AFP