【6月5日 AFP】サッカー、イタリア・セリエBを制したユベントス（Juventus）は4日、ディディエ・デシャン（Didier Deschamps）監督の辞任に伴い、セリエAに昇格する07-08シーズンからクラウディオ・ラニエリ（Claudio Ranieri）氏がチームの指揮を執ることを発表した。契約期間は3年。

　八百長疑惑により05-06及び04-05シーズンに獲得したスクデット（リーグタイトル）を剥奪されセリエBに降格し、勝点マイナス9で06-07シーズンの開幕を迎えたユベントスを1シーズンでセリエAに復帰させたデシャン監督は27日に辞任していた。デシャン監督は、シーズン終了後に予想されてる主力選手の流出に関し、チームと衝突したと見られている。

　「イタリアの貴婦人」の愛称で親しまれるユベントスの新監督に就任したラニエリ氏は、会見で「我々ユベントスは再びイタリアの『恋人』に戻らなければならない。クラブは5年で頂点に返り咲くことを目標にしているが、より早い時期での目標達成を目指す。現段階で出来ない約束はしたくないが、クラブの復権に向け我々の前には希望に満ちた素晴らしい未来が待っている」とユベントスの復権を誓った。

　また、ユベントスは「ラニエリ氏はクラブの伝統と方針に適う最適な人材。国際舞台の知識も豊富でクラブをあるべき方向に導いてくれるだろう。ラニエリ氏と共に野心と新たなチャンスに満ちた07-08シーズンの扉を開く」との声明を発表し、ラニエリ氏に大きな期待を寄せている。

　カリアリ（Cagliari）を始めナポリ（Napoli）やフィオレンティーナ（Fiorentina）でセリエAの監督を務めた後1997年にスペイン・リーガエスパニョーラのバレンシア（Valencia）の監督に就任したラニエリ氏は、同リーグのアトレティコ・マドリード（Atletico de Madrid）を経て2000年にイングランド・プレミアリーグのチェルシー（Chelsea）の監督に就任。03-04シーズンにはチームを欧州チャンピオンズリーグ（Champions League）で準決勝に導くなどジョゼ・モウリーニョ（Jose Mourinho）監督が就任するまでの4シーズンに亘り同クラブで監督を務めた。その後バレンシアの監督に再び就任したラニエリ氏は、04-05シーズン途中に解任されて以降はテレビのコメンテーターを務めるなど監督業から離れていたが、2007年2月に当時降格圏内の19位に低迷していたパルマ（Parma）の監督に就任してチームをセリエAで残留に導き、06-07シーズンからはプレミアリーグのマンチェスター・シティ（Manchester City）で指揮を執ることが有力視されていた。(c)AFP/Stefano Blin