【11月08日 KOREA WAVE】
韓国・京畿道果川市にある中央選挙管理委員会の庁舎(c)news1
韓国・京畿道果川市にある中央選挙管理委員会の庁舎(c)news1

韓国で6月3日の地方選挙の際に投票用紙が不足した問題などを捜査するイ・テハン(李泰翰)特別検察官の捜査チームは4日、期日前投票用紙の発行機を巡る調達事業に関連し、中央選挙管理委員会と製造業者を約12時間にわたって家宅捜索し、資料を押収した。投票記録の偽造・改ざんを巡る別の捜査では、選管職員ら少なくとも10人を立件したことも分かった。

調達事業に関する捜索は午前9時に始まり、中央選管では午後8時45分、製造業者では午後9時10分まで続いた。派遣検事2人とデジタル鑑識の捜査官10人を含む計32人が投入され、令状には業務上背任などの容疑が記載された。

捜査チームは、中央選管が2024年型の期日前投票用紙発行機の製造・消耗品調達事業で、特定の業者を優遇した疑いがあるとみている。捜査対象となった事業は計459億ウォン(約50億5000万円)。発行機約1万7000台の事業費は約321億ウォン(約35億3000万円)で、中央選管の過去5年間の発注で最大規模だった。業者が2023年12月から2026年7月まで各地の選管に独占供給したインクなどの消耗品は、計138億ウォン(約15億2000万円)に上る。

捜査チームによると、中央選管が入札公告前に事業計画を業者に漏らした形跡がある。業者は機器の性能評価後、自社製の専用インクだけを認識するよう無断で改造し、中央選管は契約違反を黙認した疑いがある。中央選管はまた、各地の選管が小規模事業者から購入する予定だった消耗品を、この業者との随意契約でのみ調達するよう内部指針を変更したとみられる。捜査チームは、発行機の使用期間である10年間、業者が消耗品も独占供給できる仕組みを中央選管が作った疑いがあるとしている。

投票記録を巡っては、捜査チームは別に44人を投入し、中央選管の選挙管理課とソウル市選管を捜索した。中央選管の課長級職員や地域の選管職員ら少なくとも10人を、職務怠慢や公文書の偽造・改ざん、偽造・改ざんした公文書の行使などの容疑で立件した。中央選管でのこの捜索は4日夜も続いた。投票記録は、投票の進行や投票用紙の管理・交付状況を記した公文書だ。自治体職員らが投票当日に作成し、開票終了後に封印して当選者の任期終了まで保管する。

捜査チームは、地方選で用紙が不足し、公職選挙法で求められる連番が印刷されていない投票用紙が約140カ所の投票所に配布され、実際に使われたとみている。偽造・改ざんが疑われる投票記録は、少なくとも40カ所の投票所で見つかった。

捜査チームは、連番のない用紙を使用した責任を問われたり、訴訟を起こされたりするのを避けるため、中央選管の指示で投票記録が事後に書き換えられた疑いがあるとみている。書き換えられた記録は中央選管が取りまとめ、改ざんの事実を明らかにしないまま国会などに提出したとみられるという。捜査チームは、投票用紙不足を巡る一連の疑惑について、経緯と責任の所在を明らかにする方針だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News