【11月6日 AFP】中国の丁薛祥筆頭副首相は5日、上海で開かれた「中国国際輸入博覧会」の開幕式で、中国企業の海外進出が地元企業を市場から締め出すとする「チャイナ・スクイーズ論」を「完全に事実無根だ」と一蹴した。同博覧会では、外国企業が製品や技術を展示している。

米国と欧州連合(EU)は、中国政府が同国企業に多額の補助金を支給し、特に自動車や環境技術の分野で、中国製品を外国市場に大量に流入させることで、地元企業に損害を与えていると繰り返し非難している。

丁氏は「一部の機関やメディアが、いわゆる『チャイナ・スクイーズ論』をあおっている」と述べた。

その上で、「完全に事実無根だ」と強調した。

2018年から毎年開催されている同博覧会には今年、4000社を超える外国企業が参加した。

参加する外国企業は中国市場での事業拡大を目指している。一方、中国政府は、中国が単なる「世界の工場」ではなく、外国製品に開かれた巨大市場でもあるとアピールしている。

だが、中国は米国やEUとの貿易で巨額の黒字を計上しており、摩擦の要因となっている。

丁氏は企業関係者らに対し、「人々が貿易不均衡に注目するのは当然だ。重要なのは、いかに貿易の均衡を実現するかだ」と述べた。

さらに、中国政府が「意図的に貿易黒字を追求したことはない」と付け加えた。

丁氏はまた、「中国製品の競争力は政府の補助金によるものではなく、技術的な優位性や、研究開発への継続的な高い水準の投資によるものだ」と主張した。

さらに「輸入したくても、購入を認められていないために入手できない製品が数多くある」と述べた。

米国は国家安全保障上の懸念を理由に、数年前から中国への先端技術の輸出を制限している。

丁氏は、中国政府の従来の方針を改めて示し、「世界各国の企業が中国で事業を展開するための良好な環境を引き続き整備していく」と述べた。

外国企業からは、現地企業との競争や規制上の問題など、中国市場への参入の難しさについて懸念の声が上がっている。(c)AFP