【11月5日 AFP】イランは4日、ドナルド・トランプ米大統領率いる共和党が中間選挙で大敗したことをあざ笑った。トランプ氏は、イランとの戦争が有権者から厳しい審判を突き付けられた主な原因だったと認めた。

イランの首都テヘランで開かれた集会では数千人がトランプ氏を嘲笑し、同国の高官は、トランプ氏に戦略的、政治的な敗北をもたらしたのはイランだと主張した。

米国とイスラエルによる攻撃で戦争が始まってから8か月。軽油や消費財の価格上昇に怒った有権者はトランプ氏率いる共和党に背を向け、同党は連邦議会の上下両院の多数派を失った。

イランのモフセン・レザイ最高国家安全保障会議事務局長はX(旧ツイッター)に、「トランプに戦場とホルムズ海峡での戦略的敗北を、そしてワシントンでの政治的敗北をもたらしたのはイラン国民だ」と投稿した。

テヘラン中心部では、デモ参加者らが「米国に死を」「イスラエルに死を」とシュプレヒコールを上げた。頭上には「(ガソリン)価格を決めるのはイラン国民だ」と宣言する巨大な掲示物が設置されていた。

米国との和平交渉でイラン側の責任者を務めるモハマドバゲル・ガリバフ国会議長はXに、「良心に基づくものであれ、生活費の問題によるものであれ、米国民は戦争に『ノー』を突き付けた。われわれはこのメッセージを支持する」と投稿した。

イランのゴラムホセイン・モホセニエジェイ司法府代表も中間選挙の結果を歓迎し、トランプ氏は「軍事的にも政治的にも敗北した」と述べた。

イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、米国が攻撃を再開すれば戦火が拡大する可能性があると警告した。

イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を封鎖したことで原油価格が急騰し、生活費の上昇につながっている。

トランプ氏は、J・D・バンス米副大統領が共和党の敗因を対イラン戦争だと指摘したことについて、「おおむね正しい。戦争によってガソリン価格が高騰したからだ」と認めた。

一方で、「それでも、もう一度やり直すとしても、同じことをしなければならない。長期的にはそれが唯一の答えだからだ。イランに核兵器を持たせるわけにはいかない」と述べ、対イラン軍事作戦を正当化した。

中間選挙の結果により、トランプ氏が政策を実行する能力は制約を受ける可能性があるが、大統領には新たな攻撃を命じる権限が残されている。(c)AFP