韓国出版界、AI学習への書籍利用に危機感…透明性と正当な対価求める
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【11月03日 KOREA WAVE】生成AI「クロード」を運営する米アンソロピックが、海賊版サイトから大量の電子書籍を取得していたことが明らかになり、韓国出版界でも危機感が強まっている。AI学習への書籍利用を巡る制度整備と、出版産業の基盤を守る対策を求める声が上がっている。
出版関係者によると、米国では2024年、ベストセラー作家アンドレア・バーツ氏らが、AIモデルの学習に著作物を無断利用されたとしてアンソロピックを提訴した。訴訟の過程で、同社が「ライブラリー・ジェネシス(LibGen)」や「パイレート・ライブラリー・ミラー(PiLiMi)」などの海賊版サイトから、約400万件の電子書籍ファイルをダウンロードしていたことが判明した。
韓国でも最近、海外企業から書籍の大量購入を希望する打診が、取次会社や地域の書店に相次いでいるという。この企業は教保文庫、イエス24、アラジンなどに、具体的な目的を説明せず、できるだけ多くの書籍を購入したいと伝えたとされる。AI企業かどうかは明らかになっていないが、出版界の一部では学習用の購入ではないかとの懸念が出ている。
韓国ではAI学習に使われる書籍の著作権を巡り、制度整備が十分に進んでいない。出版界はAI企業に対し、著作物の利用過程を透明にし、正当な対価を支払うよう求めている。ある出版関係者は「法的に対応する根拠がない」と訴えたうえで、長期的な視点から業界内にAI協議体を設ける案を話し合っており、著作権に関する立法を求める考えを示した。
文化体育観光省も、学習に使われた著作物の公開・保存の仕組みに注目している。同省関係者は「AI基本法の制定過程で、学習データの公開や保存義務の必要性を提起した」と説明。出版界と継続的に意思疎通し、対応策を検討しているという。
一方、金銭的な補償だけでは出版産業を守れないとの指摘もある。出版は本を作るだけでなく、膨大な情報から価値ある知識を選び、信頼性を確かめて読者に届ける役割を担うためだ。産業基盤が崩れれば、新たな知識や情報を生み、検証する機能も弱まりかねない。
出版評論家のキム・ソンシン氏は「AI企業が良質な文章データの確保に相当の費用を払う意思を持つことが確認された。出版には知識を選別する役割があり、磨かれたデータをAI企業が求めるのもそのためだ」と説明した。さらに「出版は単なる情報生産ではなく、知識の価値や信頼性を判断し、選び取る営みだ。この機能を維持してこそ、AIも価値ある情報を継続的に学習できる」と強調した。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News